※本記事はプロモーションを含みます。

博士、うちの店のWi-Fi、電波は立ってるんです。アンテナも3本とか4本とか出てる。なのに夜の忙しい時間だけ急に遅くなって、注文タブレットがくるくる回るんですよ

それ、よくある相談だね。『電波が立っている=速い』とは限らないんだ。電波の『強さ』と『混み具合』は別の話だからね

え、そうなんですか。アンテナ満タンなら安心だと思ってました

アンテナの本数は電波の受信レベルを示しているだけで、その電波の中に何人乗っているか、道路で言えば車線が何本あるかは別の指標なんだ。夜は近所のみんなが同じ基地局を使うから混雑しやすい。それに、ルーター本体の性能によっても、同じ電波状況でも粘り強くつながるかどうかが変わってくるんだよ

なるほど…。ちなみにうちの店も、光回線は引いてなくて、楽天モバイルのSIMをポケットWi-Fiに挿して使っているんです。何ギガ使っても月3,278円で、それで十分だと思ってるんですが、大丈夫でしょうか

個人店の規模なら、ポケットWi-Fiで十分というケースは多いよ。工事もいらないし、乗り換えも気軽にできる。ただ、『ルーター本体』によって安定しやすさが変わるのは事実らしい。今日はそこを整理していこう
電波が入っているのに遅くなる理由
スマホやルーターの画面に出る「電波マーク(アンテナの本数)」は、あくまで基地局からの電波の受信強度を示す目安だと言われています。電波が強く入っていても、その基地局を同時に使っている人が多い時間帯(夜の繁忙時間帯など)は、回線が混み合って実際の通信速度が落ちることがあるとされています。
また、店舗が入っているビルの構造(鉄筋・地下・窓の位置など)によって、電波の入り方にムラが出ることもあると言われています。同じ店内でも、レジ周りは電波が弱く、厨房側は強い、といったことも起こり得ます。
つまり「電波が立っているのに遅い・切れる」という現象は、
- 基地局の混雑(時間帯要因)
- 建物内での電波の入り方のムラ(場所要因)
- ルーター本体側の処理能力や対応バンドの違い(機器要因)
といった複数の要因が重なって起きている可能性がある、というのが一般的な理解のようです。このうち「機器要因」の部分は、ルーター本体を選ぶことである程度カバーできる場合がある、とされています。
ルーター本体で差が出る5つのポイント
同じ電波状況・同じSIMであっても、ルーター本体の仕様によって「つながりやすさ」「安定して使えるかどうか」に差が出ると言われているポイントを、5つに整理しました。
1. 対応バンド(周波数帯)
SIMを挿すキャリア(楽天モバイル・au・docomo・SoftBankなど)が使っている周波数帯(バンド)に、ルーターが対応しているかどうかが土台になります。特に楽天モバイルのSIMを使う場合、次の3つのバンドへの対応状況を確認しておくと安心です。
- Band 3(1.7GHz帯):楽天モバイルの自社回線で使われるバンド
- Band 18 / Band 26(800MHz帯):楽天モバイルがauから借りているパートナー回線で使われるバンド
- Band 28(700MHz帯):いわゆる「プラチナバンド」。障害物に強いとされる低い周波数帯
対応バンドが少ないルーターだと、自社回線のエリア外でパートナー回線に切り替わる際につながりにくくなる、といったことが起きる可能性があります。
2. Wi-Fiの世代(規格)
ルーターとスマホ・タブレットの間をつなぐWi-Fiにも世代があります。Wi-Fi 5(11ac)とWi-Fi 6(11ax)では、複数の端末が同時に通信する際の効率が違うとされていて、レジ端末・キッチンプリンター・スタッフのスマホなど複数台を同時に使う店舗では、新しい規格のほうが余裕を持って運用しやすいと言われています。
また、Wi-Fi 4(11n)までしか使えない機種は、多くの場合「2.4GHz帯」だけの対応になります。この違いは、後ほど「1万円以下だと、選べる機種はかなり少ない」の項目で触れます。
3. 同時接続台数
ルーターごとに「同時に接続できる上限台数」が決まっています。POSレジ、キャッシュレス決済端末、予約管理タブレット、スタッフのスマホ…と数えていくと、思ったより台数が多いお店も少なくありません。上限ギリギリで運用すると、機器を1台増やしただけで不安定になることもあるようです。
4. 放熱・連続運転のしやすさ
家庭用に想定された小型のモバイルルーターを、営業時間中ずっと電源を入れっぱなしで使う「据え置き的な使い方」をすると、本体に熱がこもりやすくなると言われています。ACアダプターやUSB電源で常時給電しながら使える機種か、バッテリーを外して運用できる機種か、そもそもバッテリーを積んでいない(バッテリーレス)機種かどうかは、長時間・毎日使う店舗用途では確認しておきたいポイントです。
5. 有線LANポートの有無
ルーター本体に有線LANポートが付いている、または専用の据え置きキット(クレードル)を追加することで有線LANポートを増設できる機種であれば、Wi-Fiの電波状況に左右されずに配線できる機器(キッチンプリンターなど)を安定してつなげます。
店で使うなら見落としがちなこと
- 決済端末が止まるリスク:ネットが不安定だとキャッシュレス決済端末の通信も止まることがあります。レジ締め直前や混雑時に決済が通らないと、お客様を待たせてしまいます。
- 夜の混雑:前述の通り、夜の繁忙時間帯は基地局が混雑しやすいと言われています。仕込みや発注作業は、比較的空いている時間帯にまとめておくと安心かもしれません。
- 充電しっぱなしによる電池の膨張:バッテリー内蔵のモバイルルーターを何年も挿しっぱなしで使い続けると、電池が膨らむことがあると各メーカーのサポートページでも注意喚起されています。長時間・毎日使う店舗では、バッテリーレスで使える機種を選ぶか、バッテリー内蔵型なら定期的に状態を確認することをおすすめします。
- 置き場所:レジ台の下や金属製の什器の中など、電波を遮ってしまう場所に置いてしまうと、せっかく対応バンドの広いルーターを選んでも性能を活かしきれないことがあります。できるだけ店内の見通しの良い高い位置に置くとよいとされています。
(運営者の場合)うちの店では、以前は別のモバイルルーターを使っていたのですが、NECのAterm MP02LNに替えてから安定するようになりました(前に使っていた機種名は控えておらず、覚えていません)。速度を測って比較したわけではないので、あくまで体感です。なお、このMP02LNはメーカーがすでに生産を終了しているため、これから新しく選ぶ方には、次に紹介する現行モデルをおすすめします。ただし、MP02LNは5GHz帯のWi-Fiも使える機種です。今回紹介する7,000円台の2機種は2.4GHz帯のみなので、MP02LNからこの2機種に替えると、Wi-Fiの面では条件が下がる可能性があります。私自身は7,000円台の機種を試したわけではないため、これはあくまで仕様上の比較です。
1万円以下だと、選べる機種はかなり少ない
この記事では、通信費を抑えたい個人店の方を想定して、まず「予算は税込1万円まで」で探してみました。
結論から言うと、Amazonで買える1万円以下のSIMフリーモバイルルーターのうち、Band 3とBand 18/26の両方に対応しているとメーカー公式で確認できたのは2機種だけでした。
2,000円〜1万円ほどの海外ブランドのルーターには、対応バンドがどこにも書かれていないものが多くあります。書かれていない=非対応とは限りませんが、確かめようがない以上、この記事ではおすすめできません。
そして、この2機種には割り切りもあります。どちらも2.4GHz帯のみ(Wi-Fi 4相当)という点です。飲食店の2.4GHz帯は、電子レンジやコードレス電話、近隣店舗のWi-Fiと電波が重なりやすい帯域だとされています。そのため、つなぐ機器が多い店では不利になることがあります。

つまり『安ければいい』というわけではないんだ。つなぐ機器が少ない小さな店なら、1万円以下の2機種で足りる可能性が高い。機器が多い店は、あと5,000円ほど出したほうが後悔しにくいと思うよ

なるほど。まずは自分の店で何台つなぐか数えるところからですね
おすすめのモバイルルーター(Amazonで購入できる現行モデル)
以下は、Amazon.co.jpで実際に購入でき、販売元も確認できた現行のSIMフリーモバイルルーターです。使用感やレビューではなく、公式仕様とAmazon掲載情報のみで比較しています。金額・在庫・評価件数は2026年10月1日時点の確認値です。
| 機種 | 価格(税込) | 販売元 | Amazon評価 | Band3 | Band18/26 | Band28 | Wi-Fi | 同時接続 | 5G | 電源 | 有線LAN |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ZTE Cute Wi-Fi(MF920C) | ¥7,980 | Amazon(出荷元もAmazon) | ★3.4(240件) | 対応 | 対応 | 公式に記載なし | 2.4GHzのみ(Wi-Fi 4相当、11b/g/n) | 16台 | 非対応 | バッテリー内蔵(約2,520mAh) | なし |
| カシムラ KD-249(USB電源タイプ) | ¥7,000 | Amazon(出荷元もAmazon) | ★4.1(28件) | 対応 | 対応 | 公式に記載なし | 2.4GHzのみ(Wi-Fi 4相当、11b/g/n) | 10台 | 非対応 | バッテリーレス(USB電源) | なし |
| TP-Link M7450/A(予算を5,000円上げる場合) | ¥12,000 | DEMI STORE(Amazon発送) | ★3.6(125件) | 対応 | 対応 | 対応 | Wi-Fi 5相当(5GHz時867Mbps) | 最大32台 | 非対応 | 未確認 | 未確認 |
※価格・評価は2026年10月1日時点です。Band28は、公式に記載がないものを「対応している」とは書いていません。「対応」は技術規格としての対応であり、実際につながるかはキャリアとの組み合わせによって変わります。
ZTE Cute Wi-Fi(MF920C)(¥7,980)
1万円以下で、Band3とBand18/26への対応が公式に確認できた1機種目です(Band28は公式に記載なし)。Wi-Fiは2.4GHz帯のみ(IEEE802.11 b/g/n、Wi-Fi 4相当)で、同時接続は16台、5Gには対応していません。
バッテリー内蔵型(約2,520mAh)です。「電池を外してAC電源だけで動かす」という使い方は、公式の説明書に記載がありません。営業時間中ずっとつなぎっぱなしにする使い方をする場合は、前述の「電池の膨張」に注意が必要です。有線LANポートはありません。
ZTE Cute Wi-Fi(MF920C) をAmazonで見る
カシムラ KD-249(USB電源タイプ)(¥7,000)
同じく1万円以下で、Band3とBand18/26への対応が公式に確認できた2機種目です(公式の対応バンド表記は「1/3/8/18/19/26/41」で、Band28は記載なし)。Wi-Fiは2.4GHz帯のみ(IEEE802.11 b/g/n、Wi-Fi 4相当)で、同時接続は10台、5Gには対応していません。
バッテリーレス設計(USB電源タイプ)で、5V1A以上のUSB電源に挿しっぱなしで使う前提の製品です。電池がふくらむ心配がないため、店で「つけっぱなし」にする運用には向いている設計といえます。有線LANポートはありません。
なお、カシムラには色・型番違い(NKD-249 7,091円/AM-WF003 7,980円)もAmazonにありますが、型番ごとの公式スペックページが見つからず、対応バンドは確認できていません。中身は同じ可能性が高いものの、この記事では「未確認」として扱い、おすすめしません。
TP-Link M7450/A(¥12,000)(予算をあと5,000円上げるなら)
1万円の予算を少し超えますが、つなぐ機器が多い店なら、こちらも候補になります。Band3・18・26・28のすべてに対応しつつ、Wi-Fi 5相当(5GHz時867Mbps)で、同時接続台数が最大32台と多めなのが特長です。キャッシュレス決済端末やタブレットなど、接続台数が多くなりがちな店舗に向いています。
ただし、本記事のテーマである有線LANポートの有無やACアダプターでの常時給電については、Amazon掲載情報・メーカー説明のいずれにも明記が見当たらず、この記事では「未確認」としています。
楽天モバイル純正のポケットWi-Fiはどうなの?
楽天モバイルには、純正のポケットWi-Fiもあります。分かっている事実だけ整理します。
- 楽天モバイル純正の Rakuten WiFi Pocket 2C / 2B は、楽天モバイル公式サイトで「販売を終了いたしました」と明記されています。
- 現行の Rakuten WiFi Pocket Platinum は、楽天モバイルの回線契約とセットでの申込みが必要で、単体では買えません。通常価格は10,820円(税込)で、新規申込みでは1円になるキャンペーンがあります(2026年10月1日時点。キャンペーンは変わることがあるため、申込み前に公式サイトで確認してください)。
- 対応バンドは、楽天モバイル公式のスペック表に記載がなく、未確認です。
これから楽天モバイルを新しく申し込む方は、本体代がほとんどかからない場合がある、ということです。
それでも不安定なら光回線も選択肢
ここまで紹介した対応バンドや同時接続台数の見直しをしても状況が変わらない場合は、光回線を検討するという選択肢もあります。ただし、光回線は開通工事や毎月の固定費が発生するため、まずはルーター本体の見直しと置き場所の調整で様子を見る、という順番でよいと考えられます。
まとめ
「電波は立っているのに遅い」という現象は、基地局の混雑や建物の構造、ルーター本体の性能など、複数の要因が絡んでいる可能性があります。ルーター本体を選ぶ際は、対応バンド(特にBand3・18・26・28)、Wi-Fiの世代、同時接続台数、連続運転のしやすさ、有線LANポートの有無をチェックしておくと、条件が同じであれば安定しやすいとされています。
予算を税込1万円までに絞ると、対応バンドが公式に確認できるのは2機種だけで、どちらも2.4GHz帯のみです。つなぐ機器が少ない小さな店なら足りる可能性がありますが、機器が多い店は、あと5,000円ほど出して選択肢を広げたほうが後悔しにくいと考えられます。
個人店の規模であれば、光回線を新たに引かなくても、ポケットWi-Fiで十分というケースは多いようです。まずは今使っているルーターの対応バンドやスペックを見直すところから始めてみてはいかがでしょうか。
ご注意
- 楽天モバイルのSIMを他社製のモバイルルーターで使うことは、楽天モバイルの動作保証の対象外です。ご利用の際は自己責任となる点にご留意ください。
- 本記事の速度・安定性に関する記述は、メーカー公式仕様およびAmazon掲載情報に基づく一般的な傾向の紹介であり、特定の環境での動作を保証するものではありません。


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